いつもの不死身のおっさん() 1:ようこそ幻想郷へ
ブロさん「あ~今日も仕事忙しかったな~!はやく帰って残業しなきゃ!(泣)」
深夜12時、疲れて希望もない顔をして夜道を歩いている男、その名はブロさん。
身長人権無し体重しょぼい力雑魚頭悪いの悪いところを全て詰め合わせたような男だ。
今日も夜勤+残業を抱え家に帰宅する
ブロさん「あ~もう疲れたよ、働きたくないよ」
言葉を発すれば仕事したくないの一言、もう人生終わりだ、終わってもいいと思っていた。
しかしその時が実際に来るとは思わなかった
ブロさん「ファ!?ンアァァァァァァァァァーーーーーーーーー・・・・」
仕事を終えて自宅に向かうブロさん。疲れからか不幸にも信号が赤に気づかず車にひかれてしまった。果たしてどうなる・・?
一方そのころ幻想郷では
霊夢「暑いわね~、夏真っただ中だからしょうがないけどこの暑さはどうにかしてほしいわ」
魔理沙「まあ夏は夏で楽しめることがあるから多少はな?暑いならアイス・・食わないか?」
霊夢「いいね~!じゃあ魔理沙買ってきて頂戴」
魔理沙「え?いや私が提案したんだからお前が買ってくるのが道理だろ」
霊夢・魔理沙「ハ?」
いがみ合っている女性が二人いる、巫女服の女と白黒の魔法使いのような女だ。
巫女服の女の名は博麗霊夢、幻想郷の素敵な楽園の巫女だ
一方の白黒魔法使いは霧雨魔理沙、魔法使いらしく魔法は使えるが泥棒稼業をしていて魔法使いらしいことはほとんどしない
霊夢「じゃあ魔理沙は買ってこないってことなのね?」
魔理沙「そうだよ、こんな暑い中でかけたくない、お互い様だろうけどよ」
霊夢「ええそうね・・じゃああれで決着つけるとしますか」
魔理沙「いいだろう、丁度どっちが強いか白黒はっきりつけたかったところだ!」
霊夢・魔理沙「やるぞ!弾幕勝負!」
二人の熱意が過熱したその時、外から物凄い音が鳴り響いた
魔理沙「・・な・・なんだ?なんか落ちてきたんじゃないのか!?すげえ音だったぞ!」
霊夢「行ってみましょう!」
駆け足で外に出た二人、そこには気を失っている男性が一人いた。
魔理沙「・・なんだこいつ・・外来人か?」
霊夢「服装も見たことがないしそういうことでしょうね、外来人か~、久々に見たわね・・まあいいわ、放っておくわけにもいかないから仲に入れて頂戴、布団用意してくるから」
魔理沙「分かった、よっこい~」
1時間後、男は目を覚ました。見たことがない空間がそこには広がっていた
ブロさん「ココハァ・・・」
霊夢「あっ、目を覚ましたわね。おはよう。」
ブロさん「おはようございます・・あっ、こんなことしている場合じゃねえ、早く仕事の準備しなきゃ」
霊夢「ちょい待ち、寝ぼけているみたいね。貴方の仕事はここにはないわよ」
ブロさん「ん?・・あっ、・・ああ!?」
驚いた、当たり前のことだ、目の前に美少女が二人いてしかもその二人が看病してくれていたとなったら男として当たり前の事なのだ、この瞬間仕事の事なんてすっかり頭から抜け落ちた
ブロさん「あ・・あ~!初めましてこんにちは!私ブロさんと申しますハイ!え~っと・・私は確か車に魅かれたと思うんですが・・天国かなにかで・・?」
霊夢「初めまして、私は博麗霊夢というわ。そしてここは天国じゃないわ、幻想郷という貴方の住んでいた世界とは全く別の世界・・つまり異世界ってことね」
ブロさん「異世界・・?そんな馬鹿な話あるかと思うけど・・世の中不思議がいっぱいだからこういうこともあるんですよ。で割り切れそうだ」
魔理沙「へぇ~!異世界にきたのに意外と驚かないもんだな!私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ!よろしくな!」
ブロさん「魔法使い・・はぇ~この世界では魔法が使えるってことなのか・・」
ブロさんは興奮していた、体は大人だが心は子供のころのように純粋な気持ちに戻っていた。
霊夢「ところでブロさん?いきなりだけど貴方元の世界に帰りたいかしら?」
ブロさん「いや全然!もうこっちに滞在したいですよハイ!」
魔理沙「軽いな!自分の世界をそんなあっさりと捨てられるのか!」
ブロさん「あの世界はまあそう・・つまらなかったです、こっちで新しい異世界ライフ始めますよ~!改めてお願い致します!」
あまりにも軽い反応に二人は驚きと呆れを感じた、しかしあえて深くは考えないようにした。大の大人がここまで喜んでいるんだから外の世界というのはヤバいところなんだという考えだけを脳裏にしまって・・
霊夢「そしたら歓迎するわ、幻想郷へようこそ。ただしこの世界はこの世界で色々ルールがあるから覚えていてもらうわ、・・長生きしたいなら特にね」
ブロさん「長生き・・か・・・んにゃっぴ・・やっぱ~、長生きはしたいですよね」
霊夢「ええ、この世界では妖怪という存在があるわ。妖怪は人間を襲ったりするのもいる。貴方みたいに外の世界から来た人を私は何人か知っている、ただ妖怪なんてと馬鹿にして妖怪に喰われて命を落とした人間がいるのも知っている。貴方もその仲間入りはしたくないでしょ?」
ブロさん「そ・・それは勿論・・死にたくはないし」
霊夢「だったら下手に神社の外に出ないことね、あなたが自分で住む場所を見つけるまで居候させてあげるわ、掃除洗濯とか色々やってもらうけどね」
ブロさん「え!?そんな簡単なことでいいんですか!?」
会社で雑用させられていた日々を考えるとありがたすぎる話だった、当たり前のことをやるだけでこんな美少女の元で居候させてもらえる。彼女いない歴年齢のブロさんからすれば圧倒的感謝・・!感謝・・!
霊夢「まあ他にも言いたいことはあるけどとりあえず神社の外に出ない、掃除洗濯を明日からやるっていうのを覚えておいてくれれば命の安全は保障するわ、今日は急すぎて疲れているだろうしゆっくりくつろいでいって頂戴、夕飯も用意するから」
ブロさん「何から何までありがとナス!」
魔理沙「もし霊夢のところが嫌になったら私のうちに居候していいぞ~!1日3000円だけどな!」
ブロさん「美少女の家に居候3000円・・!仕事探さなきゃ・・(使命感)
ブロさんは軽く神社の中を案内してもらった、アパートより圧倒的に広い部屋に最高の眺めの露天風呂、畳と木材の建築に温かさを感じられた。そして何よりつねに美少女が傍にいてくれるのが最高の特典として言いようがなかった。常時興奮状態で夕飯を迎えた。
霊夢「さっ、夕飯の時間よ!お腹すいたでしょ?」
ブロさん「あ~お腹すきました、会社帰りに何も食べていなかったしな~!どんな夕飯なんですか!?」
霊夢「ハイどうぞ、これがうちの夕飯ヨ」
ブロさん「え?ナニコレハ・・・」
驚愕の光景だった、夕飯と称して出てきたのはその辺に生えている草と色が怪しい肉・・そして白米の代わりとでも言うのか、塩が少量出てきた。
ブロさん「あの・・その・・これが・・夕飯・・?」
霊夢「悪く思わないで頂戴、家は貧乏だからこれぐらいしか用意できないわ・・で、でもこの草は神社の裏の森で取れるのよ!栄養があるしお腹にもたまるし時間がたてばいくらでも生えてくるから!おかわりもあるから好きなだけ食べていいわよ!」
ブロさん「・・・・・・・・・・・」
新しい異世界生活、常にいる美少女。素晴らしいこと尽くめだったと思ったブロさんの幻想を全てぶち壊すかのようにでてきた夕食、ちょっとだけ外の世界に帰りたくなったブロさんであった
第一話終了